緊急要望書」タグアーカイブ

埼玉県手をつなぐ育成会と連名で「嵐山郷における強度行動障害者に対する対応と強度行動障害に関することについて」を提出

『緊急要望の回答に関して』再提出

上記記事に掲載した令和4年4月18日付で提出した嵐山郷への再度の要望書の回答を令和4年5月に担当課より受け取りましたが、回答はこれまでと変わることなく堂々巡りの状況でした。

===

令和4年5月の回答で、一点だけ評価できる回答部分は、
「今回の報道に際して、入所者の御家族の皆様からは、嵐山郷を擁護してくださる御意見を沢山いただき、信頼関係が構築されていることを心強く感じていましたが、貴協会からの御指摘のように、施設に預かってもらっているという負い目などから御家族はやむなく同意をしているのではないかといった御意見もあることを、あらためて真摯に受け止めていきたいと思います。   (回答の一部抜粋)」

預かってもらっているという保護者の負い目については理解を得られたと思います。これは、施設にお子さんを預けている保護者は皆さん同様の思いを抱かれていると思います。
ご自身の年齢も上がってきて、体調など若い頃のようにいかなくなると「退所しなければならないかも…」と思うと本当の思いを呑み込むしかない状況になります。今回、「同意さえ得ていれば許される」という考えがおかしいことまで認識したのかは分かりませんが、少なくとも保護者の負い目に関しては理解してくれた形になります。

===

そこで、この件を同じように問題視している公益社団法人埼玉県手をつなぐ育成会と連名で令和4年7月5日付要望書「嵐山郷における強度行動障害者に対する対応と強度行動障害に関することについて」を提出しました。

『緊急要望の回答に関して』再提出

『嵐山郷における強度行動障害に関する緊急要望』提出

上記記事に掲載した令和4年3月1日付で提出した緊急要望書への回答を令和4年3月25日に担当課より受け取りましたが、回答に納得がいかない点が多数ありました。

回答には、『行動制限に当たっては、全てのケースで厚生労働省が示す「身体拘束の3要件(切迫性、非代替性、一時性)」を満たしている』という内容がありました。

厚生労働省の定める要件は非常に厳しく制限を設けてあります。今回の嵐山郷での事象はそのどれにも当てはまっていません。今回の回答は、監督責任のある県の担当者が国の出す要件を正しく理解せず、現場で誤った対応を見ても指導できていないということになります。

また、『入所者家族に対しては、定期的に説明を行い、同意を得ています。以上のことから、人権を無視した対応とは考えておりません。』との回答もありました。

過去、全国各地で事件になった悲惨な虐待事案でも、「保護者には同意を得ていた。」という言い分がありました。保護者には、大変手のかかる我が子を見てもらっているという負い目や、「問題を大きくすると施設から追い出されてしまうかもしれない」という思いから、反論できないという背景があります。
そういう背景を踏まえた上で「同意を得ている」というのは真の同意とは言えません。そして、親の同意を得れば何ら問題はない・虐待をしても構わないという道理はないと思います。

我が子が15年以上も一日のほとんどを施錠された部屋で過ごすことになったら…と考えるだけでゾッとします。皆さんはいかがですか? 
我が子が意味なく虐待を受けたら…どうしますか?

こうした点をふまえ、令和4年4月18日付で再度「緊急要望の回答に関して」とした要望書を提出いたしました。

『嵐山郷における強度行動障害に関する緊急要望』提出

令和4年2月24日付共同通信社の報道にて「知的障害者ほぼ終日施錠」という見出しで、埼玉県社会福祉事業団運営の入所施設「嵐山郷」において「自閉症で強度行動障害のある11名の入所者に1日約20時間以上外側から施錠される状態が、長いケースでは15年も続いている」とした衝撃的な報道がありました。
これは、障害者虐待にあたり、人権を無視した対応ではないかということで当会は、埼玉県知事宛緊急要望書「嵐山郷における強度行動障害に関する緊急要望」を令和4年3月1日付で作成し提出いたしました。